住宅の床は、最近ではフローリング加工がしてあるものがほとんどだ。
子供が遊ぶおもちゃなどで、ある日フローリングの表面が傷だらけになっていることに気づいて、どうすればいいか戸惑う人も多い。
自分たちで修理する方法はあるのだろうか?それとも業者に頼んだ方がいい?子供のいる家ではみんなどうしているの?
そのような疑問にお答えするため、今回は、子供が傷だらけにしてしまった床を修復するにはどのような方法があるのかを解説していく。合わせて、今後の予防法もお伝えしておこう。
フローリングを子供が傷だらけにしたらどうすればいい?
フローリングの傷に気づいた時に、どうすればいいのか気になりながらも、対処法がわからず、中には放置する人もいるだろう。
まず、フローリングについた傷は放置しておくことだけは避けたい。
フローリングの傷を放置した場合はどうなるのだろうか?
傷を放置するとどうなる?
フローリングに傷を放置しておくと、そこから傷が広がり、劣化の原因ともなってしまう。傷に気づいたら早めに修復することが大切になる。
さらに、その傷や穴の中に、ごみや埃、食べかすなどが溜まっていくと衛生的にもよくない。
床についた傷は水分や湿気の入り口となってしまい、カビや腐敗の原因となる場合もある。もし、床の内部にまで余分な水分や湿気が入り込めば、建物の構造自体に影響を与えかねない。
フローリングの傷は早期発見、早期対応が大切!
フローリンの傷は小さいうちに早期発見、そして早期に対応していくことが欠かせない。
これは人間の病気や傷を全く同じことだといえる。
傷が拡大・悪化してからでは、それだけ修復にも手間や費用がかかるということだ。
賃貸の場合はプロに補修を依頼した方が良い
とくに賃貸の場合は、原則として住宅の持ち主が他にいるわけなので、放置しておくことで、後でトラブルになりかねない。
賃貸の場合は、管理会社や大家さんによっては、建物の修復等を特定の業者に任せている場合もあるが、本来であればリフォームよりも低コストのリペア(補修)で復元できるところ、想像以上の費用を払わなければならなくなるケースもある。
費用をできるだけ抑えるのであれば保険活用(損傷が補修内容に含まれている必要がある。)若しくは自分で補修業者に依頼する。依頼する業者は補修したことがわからいレベルの腕の良い業者を選ぶこと。但し、契約内容によっては違反となる為、リスクを考慮いただき判断していただきたい。
もし、各自で対処するよう大家さんから言われた場合は、自分でも簡単にできる(DIY)場合もある。
ただ、傷の状態によってはやはりプロに依頼する方がいいだろう。賃貸の場合は、プロに依頼しておいた方が後々のトラブルを避けることにもつながる。
どのような修復方法があるのか?
では、実際にフローリングを補修するにはどのような方法があるのだろうか。
傷の状態によって適切な方法を選ぶ必要がある。そこで、補修する方法として3つの方法から考えていくことができる。その3つの方法をご紹介しよう。
<h3>自分で補修する方法</h3>
まず、1つの方法として自分たちで補修する方法がある。
フローリングの傷を自分で補修すると聞けば、難しく考えてしまう人もいるだろう。でも、傷の程度によっては、意外と簡単に補修は自分たちでもできるものだ。
ネット通販でも様々な補修キットが販売されていて、割と安価に購入できるものも多い。いくつかご紹介しおこう。
【床の傷補修セット】
フローリングの傷の補償方法として、どんな床でも対応できる最も簡単な方法は、補修マーカーや補修ペンを使って修復する方法がある。
補修方法
フローリングの色に合わせてマーカーやペンで傷に色を付けて目立たなくする方法。しかし、傷の拡大を抑えたり、素材をコーティングしたりする保護機能はほとんどないため、あくまでも応急処置として使いたい。
【ウッドリフレッシュ】
こちらの補修セットは、刷毛式になっていて、少し大きめの傷や広い範囲の傷に対応できる。無垢材のフローリングはシミになり、素材を痛める恐れがあるのでこの方法は避けたい。
補修方法
色を重ね塗りしていくことによって色調の調整が可能で、ほとんどの茶系の色には対応できるようになっている。傷に色を付けるだけでなく、保護剤もついているので、コーティング機能も果たすことができる。
【化粧フロアシート】
こちらは、木目調のシールになっている化粧フロアシートだ。床の色合に合わせたものを探すことができる。
補修方法
傷の大きさに合わせて、ハサミでシールを切って張り付けるだけだから簡単だ。傷を絆創膏で貼ったような状態になるので、保護効果も高い。しかし、見た目にはやはり違和感があるのが欠点になる。
【傷の穴埋め修理】
フローリンクについた傷が結構深くて、くぼんでいる場合に便利なのが、穴埋め用接着材で、ねんどパテに接着剤が練り込んである。乾くとはずれないようになっている。
補修方法
くぼんだ部分に必要な量のねんどバテをカッターで切り取り、平らになるように埋め込んでいく。へらなどを使って表面をきれいに仕上げるのがコツだ。
【イージーリペアキット】
こちらは、へら・カッター・サンドペーパー付の補修セットで、ねんどパテと塗料をミックスしたような補修剤になる。
補修方法
ねんどタイプの塗料を、床の傷に塗り付けていき、表面を平らにへらで仕上げていく。最後にサンドペーパーできれいに表面を整えることもできる。
フローリング塗装もやっておきたい
フローリングはどのような素材が使われているとしても、基本的にその表面は素材を保護するための塗装(コーティング塗装/フローリング塗装)が施されている。
床の表面を保護するフローリング塗装さえしっかり施されていれば、傷の拡大、ごみの侵入、水分の吸収を防いで、耐久性を保つことができる。
自分たちでできるフローリング塗装には大まかに以下の種類があり、ホームセンターやネット通販でも取り扱っているので、見ておこう。
フローリングの素材 | 塗装の特徴 | |
オイル塗装 | 無垢材を使用したフローリングに適した塗装方法。
植物油などを原料にしており、高級な木材にも使用できる。 |
木材の木目や模様、質感などを活かして自然な仕上がりにすることができる。
濡れた感じの光沢のある塗装となり、さらにコーティング剤を塗装することで床の表面を補強できる。 |
ワックス塗装 | 無垢材には植物性・動物性などの自然原料を使ったワックス塗装が適している。
複合フローリング、シートフローリングの場合は、一般的に樹脂系ワックスが使われている。 樹脂系ワックスは、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、混合樹脂の3種類がある。 |
【ウレタン樹脂】
耐久性、耐水性、耐摩耗性に優れており、保護効果は5年程度。 【アクリル樹脂】 密着性、透明性がある塗装で保護効果は1年程度。 【混合樹脂】 ウレタンとアクリルの混合樹脂。ウレタンの比率によって、耐久性も異なる。
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ウレタン塗装 | ウレタン塗装は各種フローリングを強固にするために用いられる塗装。
ただ、無垢材の場合には木材の持つ特性を損なってしまうのがデメリットとなる。 |
ウレタン樹脂を主成分とした塗料になる。
床の表面に強固な塗膜をつくってくれるので傷や汚れへの保護効果は高い。 |
【補修を行う際の注意点】
フローリングの傷の補修や塗装を行う場合は、やわらかいブラシや布、弱めのサンドペーパーなどで、まずは傷の表面をきれいになめらかにしておくことがポイントとなる。
傷の表面をきれいにしておかないと、粘着力が弱くなってしまうので注意したい。
プロの業者に依頼する方法
もう1つのフローリングの補修方法はプロの業者に依頼する方法がある。
もし、傷の状態がひどくて、自分たちでは難しいとなった場合はやはりプロの業者に依頼する方が好ましいといえる。
また、このような修復作業がもともと苦手であれば、自分でするには自信がないと思う人もいるだろう。
プロの業者に依頼する方法や手順をご紹介しおきたい。
①電話帳やインターネット、または聞き込みから、地域の業者をいくつか調べる
②電話やメールにて見積りを依頼する
➂見積りや補修方法、スタッフの対応などから、自分に合った業者を選ぶ
④業者に床の修復を依頼する
フローリングの傷の補修にかかる費用は、その傷の状態や床材にもよるが、概ねのところで2万円~5万程度というところだ。
業者を選ぶ際には、必ず複数の業者の見積り内容や補修方法を比較検討してから決めるようにしたい。安ければいいというわけではないので注意しよう。優良な業者選びのポイントとしてもうひとつ、これまでの実績がサイトに複数掲載されており、更新もされているところは良い仕事をしてくれるだろう。
火災保険が適用できる場合がある
3つ目のフローリングの補修方法として、意外に思う人も多いかもしれないが、火災保険がフローリングの補修に適用できる場合もあるのだ。
火災保険の対象となるのは、大まかには火災、風災、爆発、突発的な事故によって受けた住宅の損傷となっている。
もし、子供が何か物を落としたり壊したりした際につけた傷、つまり突発的な事故によって生じた傷であれば火災保険から修復にあてる費用が支給される場合がある。
ただ、素人には判断が難しいので、火災保険の知識が豊富な業者を探すことが重要となる。業者によっては、火災保険を住宅の補修に適用したことがない場合もあり、その辺の見極めも業者探しでは欠かせない要素となる。
どこまで直る?子供が傷をつけた事例とプロによる補修
住宅の補修に対して豊富な経験を持つプロの業者に依頼するとすれば、確かに自分でするよりは費用がかかってしまう。でも、費用がかかるだけの大きなメリットがあるので、フローリングの傷に応じて、検討してみることをおすすめする。
プロの業者に任せた場合の一番のメリットは、補修したことがわからない程、美しい完璧な仕上がりになることだ。
とくに、将来的に住み替えや移転などで家を売る予定がある方は、住宅の価値を保つ対策が欠かせない。賃貸の人であっても、退去時に別途で住宅のダメージに対する費用を請求される心配もなくなる。
では、実際にプロの業者に任せた場合に、どれくらいきれいな仕上がりになるのか実例を見ておこう。
スリ傷や引っ掻き傷の補修
このように、すり傷やひっかき傷も、かつて傷がついたのかどうかもわからない程、美しく仕上がっている。
手押し車や玩具落下による凹み補修
玩具の落下などによる上記のような凹みも、床材を張り替えたかのようにきれいになる。
このような補修は、やはり素人にはできない熟練の技であることを考慮しておきたいものだ。
どのような予防法があるのか?
子供がいる家庭では、どうしてもフローリングに傷がついてしまうリスクを避けることが難しい。でも、あらかじめ予防対策を考えておくことで、子供がつけてしまうかもしれない傷を予防することはできる。
子供がいる家庭でのフローリングの予防法をいくつか最後にご紹介しておこう。
カーペットやプレイマット
フローリングの傷の予防法として、最も手早くできる方法は、カーペットやプレイマットを床の上に敷いておく方法がある。
色合いやデザインに凝ったものを選べば、インテリアとしての効果もあるのが嬉しい。
ファブリックフロアやフロアタイル
また、カーペットやプレイマットでは持ち運びが大変で、いざクリーニングや収納する際に取り扱いが難しい、とお考えの人にはファブリックフロアやフロアタイルがおすすめだ。
小さな四角いサイズのファブリックフロアやフロアタイルをつなぎ合わせて、必要な大きさに調整することができる。多彩な色やデザインの組み合わせができるので、定期的に並び変えたり、サイズを変えたりと楽しむことができる。
これらの予防に使えるフロア素材は、ホームセンターやネット通販でたくさんの種類を扱っているので、まずはどんなものがあるのか見ておきたい。
最後に
知らず知らずについたフローリングの傷。子供がいる家庭では、どうしても避けられないことで、子供におもちゃで遊ぶなというわけにもいかない。
やはり、家の中では気兼ねなく伸び伸びと遊んでほしいものだ。
子供がフローリングを傷だらけにしても、今回ご紹介したように、修復していく方法はいくらでもある。ただ、早めに修復することや、傷によってはプロの業者に頼むなど、適切な方法で早めに対処していくことが大切。
また、今後のことも考えて、あらかじめ予防対策を行っておくことも忘れないように注意しよう。
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