新しいフローリングは光沢があり美しいものだ。しかし長年生活していると傷だらけの古びたイメージになってしまう。
フローリングをいつまでも美しく使用するためには、小さな傷を見つけたときに対処しておくことが大切だが、傷によっては自分で対応できない場合もあり、そんな時は迷わずプロの修復業者に依頼することをおすすめする。
今回はフローリングの傷の修復をプロに依頼するメリットや業者の選び方などを解説する。
フローリングの傷を放置すると困ったことに!
ほとんどの住宅で、玄関ホールやリビングなどのスペースにはフローリングが採用されている。掃除がしやすく快適なフローリングだが、玄関ホールは常に家族の出入りがあり、リビングにはさまざまな家具が置かれているため、どちらもフローリングが痛みやすいスペースだ。
うっかり物を落としたり家具の移動で擦ってしまったりと、注意していてもいつの間にか傷が付いてしまう。
「少しの傷なら仕方ないか…」と放置していると、後で困ったことが発生する。
フローリングは、表面の塗装やコーティングにより木質系床材の弱点(水分や乾燥に弱い)を保護し強化している。傷が付いているということは、その部分の塗装やコーティングが剥がれているため、フローリングが部分的に剥き出しになっている状態だ。
そのため、傷部分に水分が入ったり、乾燥したりすることで劣化を早め表面化粧材の剥がれにつながる。そうなってしまえばフローリング自体の張り替えが必要になってしまうこともある。
修復は早めにするほどコストや手間がかからなくて済む。そのため小さな傷のうちに修復しておきたい。
フローリング修復を業者に依頼するメリットは?
フローリングの修復をプロに依頼するメリットは多くあるが、まずはコストの問題だ。
フローリング全体に劣化が進んでいる状態ならばフローリングの張り替え工事が必要だが、部分的な傷の場合は、修復業者に依頼した方が大幅なコストダウンが図れる。
また、無駄な廃材を出すこともなく、材料を大切に使用するといったエコの観点からもフローリングの修復はメリットがある。
近年はDIYが人気になっているため、フローリングの修復も簡単にできるのではないかと思いがちだが、小さい傷なら可能でも大きい傷や深い傷となるとなかなか大変だ。
フローリングの種類や表面塗装の方法・傷の状態によって補修方法が異なるためだ。また色を合わせるのが難しく、せっかくDIYで修復したものの返って修復箇所が目立つようになったという失敗例も多い。
プロに依頼する大きなメリットは、短時間でまるで貼り替えたように美しく仕上がることだ。
プロの補修事例3選
プロの補修技術を理解してもらうために、ここで業者の補修事例を紹介する。
玄関の上がり框すぐのフローリングにやや深い傷跡が2箇所ある。
修復後はマジックのように傷がきれいに消えている。
中央にパックリ開いた傷跡が…。
巾木のすぐ手前にギザギザの大きな傷がある。
フローリング傷補修の費用相場
気になるのがフローリングの傷補修の費用の相場だろう。補修費用の設定は業者によって違いがあり、また傷の程度や大きさ・数・材質などによっても異なる。
時間制で設定されている業者もあり、2時間までなら15,000円~21,000円(100円玉サイズの傷1~2箇所程度)、1日(7時間)かかる場合は30,000円~50,000円程度が相場になる。
また、補修費用=基本料金+出張費+傷の箇所金額+材料材など、細かく設定している業者もある。
この場合も、総額では20,000円からが相場になっている。
信頼できる修復業者の選び方
多くの業者がある中で、信頼できる業者を選びたいと思うのは当然だ。工事業界では雑な施工で高額な費用を請求するといった、優良とはいえない業者も存在するからだ。
信頼できる業者を選ぶには、いくつかのポイントに注意しよう。
・フローリング修復の実績のある業者を選ぶ
リペア業者と一口にいっても、得意・不得意な分野がある。フローリング修復において実績のある業者を選びたい。ホームページを開設している業者なら施工事例などが紹介されているはずだ。フローリングを多く修復している業者は実績があると判断してもいいだろう。
・低料金やサービスをアピールする業者は要注意
低料金であることや、「今回は特別に〇円にします」などと安さやサービスをアピールする業者は注意しよう。安くしても顧客を獲得したいのは技術力に自信がないとも考えられる。
技術力に自信のある業者は、最初に安さやサービスは口にしない。
・色々な質問をして、明確に答えてくれる業者を選ぶ
できれば、フローリングについて多くの質問を業者に投げかけてみよう。答えが明確で納得がいく説明をしてくれる業者は信頼できる業者だ。
「どの程度修復できるのですか?」と聞いてみるのもいいだろう。「傷は全くわからなくなります」とはっきり答えられる業者は、経験が豊富で技術力に自信があると見ていいだろう。
反対に、フローリングの傷の画像を送ってもはっきりとした費用を教えなかったり、どの程度修復可能なのかはっきり言わなかったり、返答が曖昧で「実物を見ないとはっきりしたことは言えない」などという業者は注意した方がいい。
確かにフローリングの損傷が酷い場合(フローリング自体が腐食している、下地にまで損傷が及んでいるなど)は状態を見なければ費用がわからない。
しかし、明らかにフローリングの表面的な傷の場合は、ベテランのリペア業者なら画像を見ただけでわかるのが普通だ。
小さな傷なら自分で補修!手順とコツ
小さな傷で、業者に依頼するほどでもない場合は、ホームセンターやインターネットなどで市販されている補修キットを使って自分で補修してみよう。
補修の手順とコツを以下に解説する。
【かくれん棒+住まいのマニュキアできり傷・せまい傷の補修】
①フローリングの傷部分に入り込んでいる埃などを取り除く。
②かくれん棒で、円を描くように補修箇所に擦り込む(周囲の色に合わせて調色することも可能)。
③ヘラなどで、傷に沿って(平行に)をすき取る。
④乾いた布で傷の周囲を拭く。
⑤すまいのマニュキアで傷の部分だけを着色する(木目を描き指でぼかす)。
⑥乾燥させる(10分程度)。乾燥後に再度かくれん棒で色を濃くすることも可能。
※深めの傷や大きめの傷には、かくれん棒をドライヤーで温め柔らかくしてヘラでカットしたものを傷に埋め込み、同じ要領で仕上げる。
【傷なおしま専科・シェラックつや有りを使用して凹み傷を補修】
①フローリングの傷部分をきれいに掃除する。
②フローリング傷部分のササクレ(バリ)をカッターやサンドペーパーできれいに取り除く。
③傷の淵を柄の先が丸いもの(歯ブラシの柄先など)で滑らかにする。
④フローリングに一番近い色のシェラックつや有りを選び、温めた電熱コテを使用してすくい取り溶かす。他の色と調色する場合はコテの先で同様に少量をすくい取り、竹串などで混ぜ合わせる(フローリングの色より少し明るめの色にすることがポイント)。
⑤溶かしたシェラックつや有りをフローリング傷口に埋める(少し盛り上がる程度)。
⑥コテ先に残ったシェラックつや有りはウエスや布できれいに拭き取る。
⑦耐熱保護剤を補修箇所とその周辺に多めに塗る。
⑧電熱コテのコテ先で補修箇所の盛り上がった部分を溶かし取って平滑にする(コテを手前に引いて平滑にするときれいに仕上がる)。
⑨繰り返す場合は2~3回に一度耐熱保護剤を塗る。
⑩平滑になったことを指で確認しながら作業し、平滑になったら布などで耐熱保護剤を拭き取る。
⑪仕上げに木目ペンで木目を描く(指でなぞってぼかすと自然に仕上がる)。
プロに依頼すべき目安は長さ15cm・深さ1㎜
フローリングの傷補修を業者に依頼する際、どの程度なら自分で修復した方がいいのか、どの程度の傷から業者に依頼した方がいいのか判断に迷うこともあるだろう。
DIYの得意な人や手先の器用な人もいるため一概にはいえないが、目安としては傷の長さが15cm以上ある場合や、傷の深さが1mm以上ある場合は、プロに修復を依頼することをおすすめする。
もちろん、最初から自分でするのは無理だと考えている人もいるだろう。そんな人は、あまり小さい傷で依頼するのはかえって業者に失礼になるのではないかと逡巡することがあるかもしれない。
しかし、そのような心配は無用だ。小さな傷であっても、まずは業者に相談してみよう。
具体的な依頼の流れの一例としては、修復したい箇所の写真を問い合わせフォームから送り、無料見積もりをしてもらう。見積もりの内容を確認して不明点があれば質問し、内容に納得いけば日程調整など、依頼に向けて進める。
最近ではメールの他、LINEでの問い合わせフォームもある為、気軽に相談しやすくなっている。
またフローリングに大きな傷が複数あり、費用や耐久面など総合的に考えて、交換した方が良いのか、補修で良いのかという判断に悩まれる方も多い。そのような疑問に対しても、高い技術と知識を持つ業者であれば、親身に答えてくれるだろう。
東住リペアのトップリペア職人。フローリング、壁はもちろんのこと、扉の穴やサッシなどの金属類、高級スピーカーなども補修可能な関西でNO.1のスキルを持つ男。無料見積もりしますのでお気軽にお申し込み下さい。無料見積もりのご依頼はこちらより。