フローリングなど木質系床材は、掃除がしやすく衛生的であるため近年の住宅床材の主流となっている。しかし、木質であるが故メリットも多いが弱点もある。
弱点というのは水に弱いことや、へこみや傷が付きやすいことだ。今回はフローリングのへこみを自分で補修する方法や、リペア業者に依頼した場合のメリットや費用、へこみ防止の対策などを解説する。
フローリングのへこみはそのままにしない!
フローリングは木を使用した床材であるため、へこみやすいという特徴がある(へこみの程度はフローリングの種類によって違う)。重い家具・ソファー・テーブルなどを長期間同じ場所に置くだけでもへこむことがある。
うっかり重い物を落としたりぶつけたりすると、かなり大きなへこみ傷ができてしまうこともある。
フローリングにへこみができた場合はそのまま放置しないで、できるだけ早く補修することが望ましい。
早めの方が断然補修はしやすい
フローリングのへこみを放置しておくと、小さな子供がいる家庭ではつまずいたり、靴下がひっかかったりして事故につながりやすくなる。
また、埃などがへこみに侵入しやすいため、衛生面でもよくない。
へこみを長時間放置することにより、損傷のある部分からさらに損傷が広がる可能性もあるため、補修も難しくなる。
このような理由からも、なるべく早めの補修をおすすめしたい。
賃貸住宅の場合は補修費用を請求される
賃貸住宅では、目立つようなへこみや傷を付けてしまった場合、退去の際にしっかりチェックされて補修費用を請求される。
経年劣化や自然損耗以外の損傷は、賃借人に原状回復義務が発生するためだ。
補修費用は入居時に預けている敷金や保証金から差し引かれることが一般的だが、敷金や保証金が不足する場合は請求額を支払う義務がある。
賃貸住宅の場合はフローリングに傷やへこみが付かないように注意することが大切だが、もし付けてしまった場合は、小さな傷やへこみのうちに対処しておこう。
小さなへこみを補修する方法・コツ
小さなへこみの場合は自分で修復が可能だ。以下に小さなへこみの修復方法や手順・コツなどを解説する。
無垢フローリングはアイロンで補修!
無垢フローリンの多くが自然塗装(表面に塗膜をつくらず天然オイルなどを浸透させる塗装方法)のため、木質の柔らかさや温もりをそのまま感じることができる。
そのため、凹みやすいというもの無垢の特徴だ。無垢フローリング(自然塗装)のへこみにはアイロンを使用することで比較的簡単にへこみを修復することができる。
①フローリングのへこんだ箇所に水を数滴垂らしてへこみに滲み込ませる。
(滲み込みにくい場合、針や画びょうなど数か所穴を開けると滲み込みやすくなる)
②へこんだ箇所に布を当て、上からアイロンを当てる(10秒程度)。
③へこみが目立たなくなるまで、①~②を数回繰り返す。
※無垢フローリングでも、ウレタン塗装やUV塗装を施している場合は、塗装が剥げることがあるため、専門のリペア業者に依頼しよう。
複合系フローリングは補修キットで補修!
複合フローリングの場合は、市販されているさまざまな補修キットを使用することで補修可能だ。ここでは小さなえぐれ傷の補修方法と、中程度のへこみの補修方法や手順を解説する。
【えぐれ傷の補修は「かくれん棒フローリング用ハードタイプ」を使用】
①補修箇所の色に合ったものを、ドライヤーなどで適度に暖め、えぐれた傷部分に直角に擦り込む。
②付属のヘラを使用して、はみ出た「かくれん棒フローリング用」をすき取る。
③えぐれた傷が広い場合や深い場合は、ナイフなどで「かくれん棒フローリング用」を切り取り、えぐれた箇所に置き、ドライヤーなどで溶かしてヘラで埋める。その後ヘラですき取る。
④傷の周囲に付いた「かくれん棒フローリング用」は布などで拭き取る(この時、傷部分は拭かないように注意する)。
※調色が必要な場合は、スプーンなどに取り熱を加えて混ぜる。
【へこみには「かくれん棒簡単補修セット」を使用】
①修復するへこみ部分の埃や汚れをきれいに拭き取る。
②簡単パテの袋の先をカットし、袋からパテを押し出しフローリングのへこみに埋める(パテが固い場合、少し水を1~2滴入れ練り込むと柔らかくなる)。
③付属のヘラを使ってへこみに埋め込み平らにする。
④完全に乾燥するのを待ち(5mm程度なら25℃で約5時間程度が目安)、付属のヘラを使い表面を平らに削る。この時、一気に平らにするのではなく、少しずつ削るのがコツ。また、ヘラできれいに削れない場合、少量の水を付けるときれいに仕上がる(水のつけ過ぎは柔らかくなり過ぎるため注意)。
⑤「ちょい塗り」のキャップをしたまま、攪拌球がカラカラ音を立てるように振り、攪拌する。
⑥キャップを外し、商品のプリスター(透明パックを器代わりに使用)に適量を出す(粘りがあり過ぎる場合、水を少量含ませてもよい)。
⑦筆などで補修部分を着色する(なるべく薄く均一に塗る)。
⑧完全乾燥(12時間以上)させた後、木目書きクレヨンを使用して木目を書く。(周囲の木目に合わせて、少しずつ細かく動かしながら書くとより自然に書くことができる)
⑨「つや出し液」の容器のふたをしたまま、よく振る(10回以上)。
⑩筆や刷毛などで、補修箇所につや出し液を薄く塗る(粘度が高い場合は少しの水で薄めても良いが薄め過ぎに注意)。
⑪乾燥させたら完成(表面乾燥5~45分、完全乾燥12時間以上)。
大きなへこみはリペア業者に依頼!
小さいへこみや傷の場合は、自分で補修することも可能だが、深く大きいへこみや傷となると修復は簡単ではない。
損傷の程度によっては、最初からリペア業者に依頼した方がいい場合もある。
自分での補修はかえって悪化させる可能性がある
深いへこみや大きいへこみの場合、自分で補修するのはかなりの時間と技術が必要だ。
パテがきれいに密着しなかったり、色合わせが上手くできなかったりして、補修した部分がかえって目立つようになってしまったということがよくある。
また、フローリングの種類によって補修方法が異なるため、種類を見極める目も必要になる。
特に近年人気のシートフローリングは、素人での補修が難しく、電気コテなどを使用する補修キットは高温になるため使用できない。
何度も補修をやり直し、結局は業者に依頼してしまったという事例も多い。これでは、必要のない費用や手間をかけてしまったことになる。
損傷の程度を見極め、自分では難しいと思ったら、迷わずリペア業者に依頼しよう。
リペア業者に依頼するメリットや費用
リペア業者に依頼すると、ほとんどの損傷は数時間~1日程度できれいに仕上がる。
仕上がりもやはりプロの技術は違う。完全に損傷の跡はわからなくなるだろう。
費用は損傷の程度や業者によって異なるが、(技術料:15,000円〜/箇所)程度が相場になっている。
詳しい金額が知りたい場合は、リペアサイトへ損傷の画像を送って、見積もりを出してもらおう。
【リペアの目安価格表】https://www.toju-repair.com/kakaku/
【リペア業者の補修事例】
フローリングのへこみを防止するための対策は?
フローリングのへこみを防止するのは、日常から物を落としたりぶつけたりしないように注意しておくことが大切だが、おもわぬアクシデントもあるため、注意しているだけでは防ぎきれない。
そこで、へこみや傷のつきやすい場所には、最初から防止対策をしておきたい。
特に賃貸の場合は、入居と同時にフローリングの傷やへこみの防止対策をしておくことをおすすめする。
・重量のある家具の下には敷板を挟む
ピアノなどの重量のある家具により、集中的に荷重が加わるとフローリングがへこんでしまう。
へこみを防止するには、フローリングと家具の間に敷板を挟み、重量を分散させることで防ぐことができる。ピアノの場合は以下のような敷板がある。
・キャスター付きの椅子の下はマットやシートを!
キャスター付きの椅子は、ほとんどのフローリングメーカーでも使用不可としている。どうしてもキャスター付きの椅子を使用する際は、キャスターで移動する部分には、シートやマットを敷いておくことをおすすめする。
・ダイニングテーブルや椅子の下にもカーペットやシートを敷く
ダイニングテーブル周辺は家族が毎日集まるため、フローリングが汚れやすく、傷がつきやすい場所のひとつだ。
食器などを落として、フローリングにへこみ傷をつける場合もあるだろう。そんな場合に備えて、ダイニングテーブル周辺にもカーペットやシートを敷しいておくことをおすすめする。以下のようなシートなら食べ物や食器を落としても安心だ。
・出入りが多い玄関にもマットを!
玄関も人の出入りが多いため、フローリングの摩耗や物をぶつけてへこみや傷を付けることが多い場所だ。玄関マットを敷くことは、インテリアとしての美観だけでなく、フローリングの保護にも有効だ。
まとめ
フローリングは日頃からへこみや傷に注意していても、全く無傷で過ごすことは難しいといえる。フローリングにも経年劣化もあれば、環境による劣化もある(湿気が多い、直射日光が当たる、過乾燥など)。
自分で対処しきれないへこみや傷のある場合や、もともとDIYは苦手だという人、自分で補修する時間のない人などは早めにリベア専門の業者に依頼しよう。早めの補修が損傷の広がりを抑え、安い費用で修復できるからだ。
また、フローリングの補修について、わからないことがあればどのような内容でも気楽にリペアサイトに相談することをおすすめする。
こちらにリペアについてよくあるご質問と回答が記載されている為、参考にご覧いただきたい。https://www.toju-repair.com/shitsumon/
費用のことで不安を感じている人、どの程度きれいになるのか疑問のある人など、不安や疑問にはリペアサイトの専門家が丁寧に説明してくれるため、メールやLINEで問い合わせをしてみよう。
東住リペアのトップリペア職人。フローリング、壁はもちろんのこと、扉の穴やサッシなどの金属類、高級スピーカーなども補修可能な関西でNO.1のスキルを持つ男。無料見積もりしますのでお気軽にお申し込み下さい。無料見積もりのご依頼はこちらより。